Japanese
English
産婦人科領域におけるメデルカル・エレクトロニックスの応用 臨床
産褥急性化膿性乳腺炎の治療—特にその穿刺療法について
Treatment of acute purulental mastitis in puerperium, particularly that with puncture
佐藤 弘
1
,
筑井 正之
1
,
小牧 雅彦
1
Hiroshi Sato
1
1甲南病院
pp.827-829
発行日 1965年10月10日
Published Date 1965/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203355
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はじめに
乳腺炎の中では,産褥時のそれがもつとも多いもので,高松らによれば,乳腺炎の87%は授乳と関係があるという。近時,褥婦の衛生思想の発達に加えて,分娩・産褥を医師の指導の下に行なう機会が多くなつたことと,諸種抗生物質の発達により,産褥乳腺炎は,全体として,減少しつつある現状であるとはいえ,なお日常臨床において,相当しばしば遭遇する厄介な疾患の一つであるといえよう。
また,最近では,本症は,重篤,かつ予後不良な転帰をとることは少ないとされているが,乳腺が活動期にあるためと,哺乳という因子が局所の安静を妨げる結果,治療期間が長びき,臨床医家を難渋させることが少なくない。
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