Japanese
English
臨床 新生児・1
新生児の胃内圧について(第1報)
Neonatal intrastomachic pressure
佐久間 浩
1
,
荒井 豊
1
Hiroshi Sakuma
1
1賛育会東海病院産婦人科
pp.497-500
発行日 1963年6月10日
Published Date 1963/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202835
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緒論
中村は新生児の胃,食道機能不全(Gastro—esophageal Imkompetence)について,一般に乳児は哺乳に際して乳汁と共に大量の空気を嚥下することが知られているが,哺乳後この空気が適当に排除されていないと,空気が幽門洞にあって乳汁の十二指腸への流れを妨げ,また胃内腔圧も高まつて乳汁が食道に逆流する場合もあると述べているが,この胃内腔圧上昇は新生児の吐乳の重要な一つの要因であろうというのは容易に納得のゆくことである。ところがいつたい新生児の胃内圧はどうであるか,その胃内圧が果してどんな時に上昇するものであるか,たとえば新生児が号泣したり,強くいきんだりした時は,胃内圧に果して変化が来るかどうか,胃内が空虚な場合と,胃内に空気がある場合には胃内圧が一体どのようになるか,こういう点を解明した資料が見当らないので,われわれは種々と工夫,考案をこらした結果,一定の条件のもとで胃内圧の測定を行ない,現在まで少数例ではあるけれど,ある結果を得ることができたのでここに報告させていただく。
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