Japanese
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婦人科 卵管検査
描写式子宮卵管通気曲線に及ぼす自律神経遮断剤の効果
Effects of the autonomous nerve inhibitory drugs on the kymographic tracing of utero-tubal Insufflation
坂倉 啓夫
1
,
小国 美種
1
,
落合 寛
1
,
秋元 浩
1
,
瀬尾 道次
1
,
大木 洋一
1
Yoshio Sakakura
1
1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.463-471
発行日 1962年6月10日
Published Date 1962/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202638
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Ⅰ.緒言
現在行われている卵管疏通検査法としては描写式卵管通気法,子宮卵管造影法(盲目撮影法,連続撮影法,ギネコグラフィー,映画法),通水法(色素通水法),順行性検査法(油,Au198,澱粉),等種々の検査法があるが,何れも一長一短があり,唯一種類,1回だけの検査で疏通性が正常であるとか,卵管閉鎖しているとかを判定する事は大きな誤ちを犯す原因となる。まして疏通性があつても障害があると考えられる場合にも卵管の癒着又は狭窄によると一言で判定する事も困難である。数種類の検査法から綜合的に判定すべきである事は私共が以前から強調している事である。殊に通気法による疏通障害が器質的変化によるものか,機能的影響によるものかを決定する事は甚だ困難である。機能的なものであればその原因を追求して,治療し妊娠成立せしめる事は従来行なわれていなかつた事であり興味ある事である。
卵管筋殊に,卵管間質部筋層の痙攣性収縮により卵管に機能的閉鎖が起る事は,Rubin1)をはじめ多くの学者の承認する所である。
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