Japanese
English
臨床研究
内分泌疾患 Ⅹ.—所謂若年性出血について
So-called juvenile bleeding
木下 佐
1
,
唐沢 陽介
1
,
梶原 和人
1
,
小林 賀雄
1
,
樋口 竜夫
1
,
星合 久司
1
Tasuku Kinoshita
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.33-38
発行日 1959年1月10日
Published Date 1959/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201882
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I.緒言
いわゆる機能性子宮出血とは,局所乃至全身所見上何等かの器質的変化を認めることのできる器質的出血に対し,これ等を証明し得ぬ月経周期とは無関係の子宮出血を指すものである。そして本疾患が思春期から更年期に至る各年代層の女性に漏れなく,しかも可成り多い頻度において起ることは周知の如くである。更にその原因が性機能系の何等かの機能失調によることも論を俟たない。
しかし,内分泌学の進歩に伴い,本疾患の病因或いは発生機序に関する考え方にもいくつかの変遷が繰返されており,間脳一下垂体系の意義や子宮内膜血管の特殊構造に関する発見等,知見が広まるに従つて本疾患への興味もまた深まりつつあるということができよう。
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