原著
強力ネオミノファーゲンCに依る産婦人科疾患特に腰痛,瘙痒,帶下,並につわりに對する治療成績に就いて
勝野 和央
1
,
中島 幸夫
1
,
山內 啓年
1
1九州大學醫學部産婦人科學教室
pp.396-398
発行日 1952年9月10日
Published Date 1952/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200669
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緒論
腰痛は内科,外科領域にても日常最も屡々訴えられる症候であるが,産婦人科に於ける各種疾患にも亦頻繁に見られる主訴である。而して腰痛は感覺的の現象の故に,科學的に検査が難しく,殊に婦人に於ける腰痛は個人により差違があり,感情により影響を受けるために中々に判定が困難である。
Martius(1939)は腰痛の原因は子宮後轉症,子宮内膜症,月經困難症,結合織炎及び骨盤腔腫瘍によるものが最も多いと謂い,澤山博士も腰仙痛の原因として,子宮後轉症,エンドメトリオーゼ,子宮發育不全症,仙骨子宮靱帯の病變,骨盤腔内に於ける血液分布の異常及腫瘍存在等を擧げている。
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