原著
エストラヂンベンツオアート浮游注射液の臨床的價値,特にその腟脂垢への影響
藤井 吉助
1
,
池田 與一
2
,
池田 治
2
1昭和醫大産婦人科
2昭和醫大産婦人科教室
pp.135-138
発行日 1950年4月10日
Published Date 1950/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409200335
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優秀な合成發情物質が發見されてから,これに關する實驗上の又臨床上の報告が夥しく多數見られる.これによると合成發情物質の特長として,比較的輕費で合成され,實驗上の最少有効量は天然品より少量であり,内服に依つても注射に近い効果を證明出來るなどが擧げられ,臨床上に有効に應用されているのである.
然しながらとれを多量に使用したり,長く連用したり,殊に内服した場合には,食慾不進,惡心,嘔吐,胃痛,頭痛,頭重などの副作用を往々見られるのである.又動物實驗では,肝,腎の機能的,機質的變化が證明され,發癌作用が問題にされているのである.一方臨床上の適應症の多くは,これを多量に,又長期に亙り使用する必要があるのである.
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