増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
代謝・栄養障害治療薬
その他の高脂血症治療薬
クエストラン(ブリストル)
中村 治雄
1
1防衛医科大学校第1内科
pp.297
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905604
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臨床薬理
●作用機序:腸管内で,本剤の構造中に含有されるCl−が胆汁酸,脂肪酸などと置換し,特に胆汁酸が結合することで,そのまま再吸収されることなく便中へ排泄される.したがって,胆汁酸の再吸収が抑制されることで,コレステロールから胆汁酸への異化系路が促進する.肝細胞内のコレステロールプールが減少することになり,肝細胞における低比重リポ蛋白(LDL)受容体活性が促進され,血中のLDLの取り込みが増加する.またHMG-CoA還元酵素活性の増加,7α-hydrox-ylase活性の亢進なども生ずる.
●血中濃度モニタリング:非吸収性であり,その必要はない.しかし,Cl−の吸収は生じやすい.
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