今月の臨床 絨毛性疾患アップデート─「取扱い規約」改訂をふまえて
絨毛性疾患の取扱い
3.侵入奇胎と絨毛癌の取扱い
井箟 一彦
1
,
谷﨑 優子
1
,
馬淵 泰士
1
,
南 佐和子
1
1和歌山県立医科大学産科婦人科学講座
pp.635-640
発行日 2012年7月10日
Published Date 2012/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103097
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●侵入奇胎は胞状奇胎後6か月以内に,絨毛癌は胞状奇胎を含むあらゆる妊娠の後に発生し得る.
●診断には血中hCG値の測定と画像による子宮筋層内病変および肺などの転移病巣の検出が重要である.
●治療開始前に絨毛癌診断スコアを用いて,侵入奇胎と絨毛癌を臨床的に判別し,治療方針を決定する.
●侵入奇胎(非絨毛癌)に対しては単剤による化学療法を,絨毛癌に対しては多剤併用化学療法を選択する.
●化学療法が著効するため,生存率は侵入奇胎ではほぼ100%,絨毛癌でも85~90%と高い.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.