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【疾患編7】悪性腫瘍
《予防・治療》
侵入奇胎・絨毛がんに対する薬物療法
井箟 一彦
1
,
岩橋 尚幸
1
,
野口 智子
1
,
八幡 環
1
1和歌山県立医科大学産科婦人科学教室
pp.437-440
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209385
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外来診療のポイント
❖胞状奇胎後の管理として定期的なhCG測定を外来にて行い,続発症を疑った場合は,適切な画像診断に基づくスコアリングを用いて,侵入奇胎と絨毛がんを正確に分類し,治療方針を立てる.
❖侵入奇胎に対してはメトトレキサート単剤療法を第一選択とし,外来化学療法で十分可能である.アクチノマイシンD単剤の場合は,悪心・嘔吐などの有害事象の程度により,外来または入院で治療を行う.
❖絨毛がんに対しては多剤併用化学療法を行うため,化学療法中は入院管理が望ましいが,休薬期間中は,毎週の血中hCG測定と,好中球減少に対するG-CSF投与などの有害事象対策が外来診療において重要である.
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