連載 病院めぐり
天理よろづ相談所病院
林 道治
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1天理よろづ相談所病院
pp.1455
発行日 2009年11月10日
Published Date 2009/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102222
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天理市は奈良盆地の東端に位置し,人口約7万人の地方都市です.市内には,天理教の神殿を中心に病院・大学・博物館・図書館・競泳プール・信者宿泊施設などが林立し,国内で宗教を冠する唯一の市であることを納得させられます.また,郊外には石上神宮や日本最古の道である山の辺の道,大小の古墳群もあり,大和朝廷発祥の地であることの歴史的史跡も多彩です.一方,大阪や京都には1時間以内で到着できる交通至便な土地でもあります.
当院は昭和40年に発足し,1001床の奈良県下最大の病院であり,常勤医師は常に220名以上を数え,ほぼすべての診療科を擁しています.昭和50年から米国式のレジデント研修制度を採用し,ジュニア2年間・シニア3~4年間の充実した研修が可能です.この研修制度には全国から応募者が殺到し,ときには10倍を超える難関となっています.現在の厚労省主導の臨床研修制度は本院の研修をモデルにしたといわれています.なお,宗教法人が開設・運営しているものの,臨床現場ではその信者か否かは不明であり,診療上の差別はまったくありません.
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