今月の臨床 ここが聞きたい―不妊・不育症診療ベストプラクティス
II 不妊の治療 A女性因子に対する薬物療法
【インスリン抵抗性改善薬】
52.多嚢胞性卵巣症候群の排卵誘発におけるメトホルミン療法の実際とその位置づけについて教えてください.
松崎 利也
1
,
苛原 稔
1
1徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部産婦人科学分野
pp.490-493
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409102041
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[1]多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome:PCOS)の不妊治療とメトホルミン
メトホルミンは,ビグアナイド系の経口血糖降下薬であり,その作用機序は肝臓における糖新生の抑制,末梢での糖利用の促進,腸管での糖吸収抑制など多彩である.PCOSで病態が改善するのは,インスリン抵抗性の改善により血中インスリン値が低下し,その結果,インスリンで促進されている卵巣のアンドロゲン産生が低下することが主な作用機序である1).
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