今月の臨床 病態生理の最前線—臨床へのフィードバック
生殖・内分泌
2.PCO症候群(多嚢胞性卵巣症候群)
熊坂 高弘
1
,
大川 浩司
1
1獨協医科大学産婦人科
pp.391-396
発行日 1995年4月10日
Published Date 1995/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902084
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●はじめに
Polycystic ovary syndrome(PCOS)は生殖年代婦人の約3%にみられ,その50〜70%は月経異常と不妊がみられる.
PCOSは明確な病理学的特徴のない排卵障害で,一つの疾患というより症候群として理解されている.その最も特徴的な臨床所見は,慢性的な無排卵と多毛である.また,本症候群の約半数に肥満がみられる.両側卵巣は肥大するが,内診で証明することは難しく,片側のみ認められることが多い.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.