連載 病院めぐり
熊本赤十字病院
中村 直樹
1
1熊本赤十字病院
pp.1487
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101909
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当院は,病床数480床,診療科目21科,医師数150名を有し,熊本市の産科・婦人科を有する4つの総合病院(熊本大学病院など)の1つです.診療科と別に国際救援部が存在し,国外の災害時に派遣されることもしばしばです.毎朝,総合医局で全員出席の申し送りがあり,他科との風通しがきわめて良好です.産婦人科は,周産期,悪性腫瘍,救急を柱とし,産婦人科全般にわたり対応し,豊富な臨床経験に基づく質の高い医療を提供しています.日産婦学会専門医制度卒後研修指導施設,周産期新生児専門医暫定研修施設,地域周産期母子医療センターの認定を受けています.現在,4名のスタッフ(ほかに1名が育休中)に加えて後期研修医1名,初期研修員3~4名で,年間500例の分娩,600例の手術をこなしています.
周産期においては,地域周産期母子医療センターとして,未だ整備されていない熊本の周産期医療に貢献すべく,当院で可能な範囲で母体搬送を受け入れています.この5年間の年間分娩数はほぼ500例を推移してますが,ハイリスク妊婦の割合は増加の一途をたどっており,帝王切開率も高率(10%→30%前後)となっています.産科としての基本姿勢は,可能な限り経腟分娩を行うことですが,母児に安全な分娩を前提としています.また一方では,助産師外来を設け,母児同室,母乳促進,乳房外来,育児相談などを行っています(全国でも数少ない母性看護専門看護師がいます).
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