Current Research
子宮癌発生における複数の遺伝子異常—II.子宮体癌における遺伝子解析
井上 正樹
1
Masaki Inoue
1
1大阪大学医学部産婦人科
pp.1355-1362
発行日 1993年11月10日
Published Date 1993/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901525
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
子宮体癌は頸癌と異なり明らかな外的原因因子は不明である。しかし,最近の日本人における体癌の増加は食生活の欧米化や高齢化などに伴うことから,細胞側要因すなわち体細胞の遺伝子変異の蓄積がその原因ではないかと推測されている。
子宮体癌も多くは,子宮頸癌同様一連の増殖性前癌病変を経て多段階に発生することはよく知られているが,この一連の発癌過程において,複数の遺伝子変異はどのように関与しているかについては,いまだ解明されていない。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.