連載 もうひとつのインドネシア セックスワーカーを通してみたリプロダクティブヘルス・9
性感染症診療所における妊娠の取り扱い
東梅 久子
1
1虎の門病院産婦人科
pp.764-765
発行日 2008年5月10日
Published Date 2008/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101780
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最終月経の記憶
貧困層のセックス・ワーカーが妊娠に気づいて診療所を受診するのは,それほど遅くない.妊娠に気づかず,中期になってから受診する女性が多いものと思い込んでいた偏見を恥じた.
妊娠検査薬は日本と同じように薬局などで簡単に手に入る.1箱が約30,000ルピア(約3ドル)前後.人工妊娠中絶の費用が約700,000~800,000ルピア(約70~80ドル)であることを考えると,妊娠検査薬は日本に比べて割高ではあるものの,決して手が届かない額ではない.それでも多くの女性は事前に調べることなく,無月経を主訴に妊娠初期に性感染症診療所を受診する.
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