症例
子宮摘出に至った瘢痕部妊娠の病理学的検索について
岩根 恵子
1
,
無江 良晴
2
,
松田 琢磨
1
,
小山 理恵
1
,
中村 眞一
2
,
杉山 徹
1
1岩手医科大学産婦人科学教室
2岩手医科大学臨床病理学教室
pp.85-87
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101652
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症例は32歳,妊娠・分娩歴は6経妊・3経産であり,そのうち2回が帝王切開であった.近医で子宮腔に胎嚢が確認できず,子宮頸管前壁に胎嚢と思われる嚢胞が確認されたため,当院に紹介された.子宮動脈塞栓術(uterin artery embolization:以下,UAE)を施行したが,胎嚢増大に伴い子宮頸部前壁の菲薄化を認めた.子宮頸部穿孔を防ぐために子宮摘出に至った.病理組織で,絨毛繁毛部が子宮頸部前壁に侵入し穿通胎盤に類似した瘢痕部妊娠と診断した.
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