連載 教訓的症例から学ぶ産婦人科診療のピットフォール・29
神経因性疼痛の管理が困難であった子宮頸癌の1例
平岩 由紀子
1
,
松永 竜也
1
,
小平 博
1
,
今井 一夫
2
1横須賀市立市民病院産婦人科
2今井ウィメンズクリニック
pp.81-84
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101651
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症例
患者:31歳
主訴:不正性器出血
妊娠分娩歴:2回経妊・1回経産
既往歴・家族歴:特記すべきことなし. 現病歴:上記主訴にて近医を受診したところ子宮頸部腫瘍を認め,精査および加療目的に2006年6月に当院へ紹介され初診となった.
現症:身長158cm,体重87kg.子宮頸部は腫瘍性に腫大し,出血を認めた.内診上,両側傍子宮結合織および腟への浸潤はなかった.
検査所見:骨盤MRIにて子宮頸部は45mmと腫大していたが,周囲組織への浸潤はなかった.腹部・胸部CTにてリンパ節腫大およびその他の実質臓器への転移は認めなかった.血液・生化学検査では腫瘍マーカーSCC 7.1ng/mlと高値であったが,それ以外に特記すべき異常所見は認めなかった.
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