今月の臨床 胎盤と臍帯の臨床
臍帯
4.下垂・脱と巻絡
砂川 空広
1
,
菊池 昭彦
1
1長野県立こども病院総合周産期センター
pp.1389-1393
発行日 2007年11月10日
Published Date 2007/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101606
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はじめに
臍帯は,妊娠・分娩を通じて母児をつなぐ生命線である.羊膜腔内の羊水中に浮遊してfree loopを形成し,これが胎児と胎盤の間に位置することにより,周囲から圧迫されにくい環境を形成している.ところが,臍帯自体の異常ないしは周囲の環境により,胎児胎盤循環不全が発生して母児の予後に悪影響を及ぼすことがある.分娩中のみならず妊娠中のnon-reassuring fetal status(NRFS)の原因においても臍帯異常が占める割合は高い.
本稿では,臍帯下垂・脱出,臍帯巻絡について,その管理法を中心に概説する.
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