今月の臨床 子宮頸癌の治療─現状と展望
子宮頸がん検診の問題点
植田 政嗣
1
,
田路 英作
2
,
野田 定
1
1大阪がん予防検診センター婦人科検診部
2大阪がん予防検診センター検査科
pp.787-791
発行日 2007年6月10日
Published Date 2007/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101380
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はじめに
近年の初交年齢の低下や若年者の性行為の多様化により,子宮頸部病変の若年化傾向が顕著となってきた1, 2).また,集団検診や定期検診の普及に伴って進行頸癌が減少した反面,前癌病変や初期癌が増加し,子宮を温存する保存的治療の重要性が高まりつつある3~7).これらの頸部病変を見逃さないためには検診が最も重要で,病巣部の的確な細胞診,組織診が不可欠である.一方,平成16年の厚労省による頸がん検診対象年齢の20歳以上への変更と隔年検診の通達以後,検診体制や受診率に変化が生じている.本稿では,頸がん検診の現状とその問題点について,集団検診の実態や診断法を中心に概説する.
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