今月の臨床 不正出血の患者が来たら
年齢とreproductive stageで考える
5.閉経後
太田 博明
1
1東京女子医科大学産婦人科学教室
pp.259-263
発行日 2004年3月10日
Published Date 2004/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101156
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はじめに
閉経後の不正出血は,患者自身は癌を想定して来院することが多いが,大部分は萎縮性の腟炎である.しかし,不正出血のなかには悪性腫瘍が稀ではあるが混在していることがあるので,それを見逃してはならない.したがって,良性疾患を想定する場合においても,細胞診を中心とする癌検診を必ず施行すべきである.なかでも,不正出血が子宮内腔からと思われるときには,外陰癌や腟癌,子宮頸癌のように視診はまったく無力であるので,経腟超音波検査で子宮内腔の病変をチェックするとともに,子宮内腔の細胞診は必須である.そこで本稿「閉経後不正出血」では,悪性腫瘍を中心にその取り扱いについて記載する.
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