今月の臨床 高年妊娠-母児ケアのポイント
リスクへの対応とケアのポイント
9.血栓症
小林 隆夫
1
1信州大学医学部保健学科
pp.58-61
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100711
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はじめに
初婚年齢の上昇(2000年では女性の平均は27.0歳)に伴い,第一子の出産年齢が29歳近くにまで上昇している.また,年齢別にみた出生数でも35歳以上の高年出産の頻度は年々高くなり,今後もこの傾向は続くものと思われる.高年妊娠・分娩はさまざまな問題点を抱えている.とりわけ肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism : PTE)を含め妊産婦死亡率や周産期死亡率も高くなる.本稿では,静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism : VTE)に焦点を絞ってリスクへの対応を述べることにする.
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