今月の臨床 高年妊娠-母児ケアのポイント
不妊治療と高年妊娠
清水 郁也
1
,
繁田 実
2
1ベルランド総合病院副院長・周産期母子センター
2府中のぞみクリニック
pp.63-67
発行日 2007年1月10日
Published Date 2007/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100712
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はじめに
生殖年齢の高齢化は少子化とともに不妊治療の増加をもたらし,さまざまな問題のもとになっている.本稿では,文献をもとに不妊治療と高齢妊娠の関連について述べる.
晩婚化に伴う少子化と不妊率の増加
合計特殊出生率の減少は,結婚行動(晩婚化・非婚化)と出生行動(夫婦が持つ子供の数)の変化という2つの要因によるが,1980年代には主に未婚者の増加が,1990年代には出生行動の変化が出生数を抑制してきたものと考えられている.しかし,晩婚化は現在も着実に進んでおり,初婚の平均年齢をみると女性は1980年の25.2歳から2005年の28.0歳に上昇,20~24歳の女性の初婚率は1975年以降低下し続ける一方,30歳台の初婚の割合は上がり続けており,1990年以降著しい1, 2).
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