今月の臨床 産婦人科診療とリスクマネージメント
病院におけるリスクマネージメント体制
杉本 充弘
1
1日本赤十字社医療センター産婦人科
pp.126-129
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100616
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はじめに
医療における安全の確保は,従来,医師をはじめとする医療者個人の責任で行われてきた.それは,医療者がそれぞれの専門的な知識と技術を用いて,個別にサービスを提供するという特性から,安全の確保も個人の責任とされたからである.しかし今日の医療は,多様な職種からなる「人」,医薬品や医療用具などの「物」,医療機関という「組織」の3要素に,組織を運用する「ソフト」を含めた「システム」として提供される仕組みに変貌している.したがって,医療者個人の安全確保の努力に加えて,「システムとしての安全性」の観点から問題を検討し,改善する努力が医療機関に求められている1).
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