今月の臨床 女性診療科外来プラクティス
VIII 感染症外来
4. 付属器炎,骨盤腹膜炎
吉村 秀一郎
1
,
石丸 忠之
1
1長崎大学医学部産婦人科
pp.642-647
発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100114
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1 はじめに
女性の骨盤内炎症性疾患をpelvic inflammatory disease(PID)といい,以前は付属器炎,骨盤腹膜炎,卵巣炎などという言葉が使われていた.付属器炎・骨盤腹膜炎は,女性上部生殖器の感染症であるが,原因の大半は下部生殖器からの病原微生物の上行感染である.通常,子宮内感染(子宮内膜炎,筋層炎,傍結合織炎)→子宮付属器炎→骨盤腹膜炎の順に進行していくので,個々の疾患を区別するのは困難なため,骨盤内炎症性疾患(pelvic inflammatory disease : PID)として一括する.
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