Japanese
English
臨床経験
頚椎椎弓根スクリュー固定が有効であった頚椎多数回手術の1例
Salvage Operation with Transpedicular Screw Fixation for Multi-operated Cervical Spine : A Case Report
藤林 俊介
1,2
,
四方 實彦
1
,
田中 千晶
1
,
杉本 正幸
1
,
大西 宏之
1
Shunsuke Fujibayashi
1,2
1京都市立病院整形外科
2京都大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kyoto City Hospital
キーワード:
transpedicular screw fixation
,
椎弓根スクリュー固定
,
cervical spine
,
頚椎
,
pseudoarthrosis
,
偽関節
,
posterior fusion
,
後方固定
Keyword:
transpedicular screw fixation
,
椎弓根スクリュー固定
,
cervical spine
,
頚椎
,
pseudoarthrosis
,
偽関節
,
posterior fusion
,
後方固定
pp.205-209
発行日 2000年2月25日
Published Date 2000/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908378
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抄録:頚椎椎弓根スクリュー固定が有効であった頚椎多数回手術の1例を経験したので報告する.症例は49歳,男性.主訴は四肢・体幹のしびれと痛みである.頚椎椎弓切除術(C3-7)を施行されたが,後弯変形が生じたためプレートを用いた頚椎前方固定術(C4-6)が行われた.しかし,プレートが脱転したため,プレートを抜去し,その後,後弯変形がさらに進行したため,腓骨を用いた頚椎前方固定術(C2-7)を施行した.しかし,前方固定の頭側が偽関節を呈し局所後弯が残存した.そこで椎弓根スクリューを用いた頚椎後方固定術(C2-5)を施行した.術後4カ月で骨癒合が得られ,アライメントも改善し,四肢・体幹の異常知覚はほぼ消失した.頚椎椎弓根スクリュー固定はその高い固定性により外傷,頚椎破壊性病変,前方固定術後の偽関節などに適応があるが,椎骨動脈,神経根,脊髄の損傷の危険性が高く,手術手技が困難である.しかし,今回の症例のように後方要素が著しく破壊された症例や,整復や矯正の必要な症例においては非常に有効である.
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