Japanese
English
論述
頸椎前方固定後の偽関節,骨癒合遷延に対する棘突起ワイヤリング
Interspinous Wiring for Pseudoarthrosis or Delayed Union after Anterior Cervical Fusion
冨士 武史
1
,
米延 策雄
1
,
藤原 桂樹
1
,
山下 和夫
1
,
小野 啓郎
1
Takeshi Fuji
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
偽関節
,
pseudoarthrosis
,
骨癒合遷延
,
delayed union
,
前方固定
,
anterior spinal fusion
,
後方固定
,
interspinous wiring
,
頸椎
,
cervical spine
Keyword:
偽関節
,
pseudoarthrosis
,
骨癒合遷延
,
delayed union
,
前方固定
,
anterior spinal fusion
,
後方固定
,
interspinous wiring
,
頸椎
,
cervical spine
pp.949-955
発行日 1985年8月25日
Published Date 1985/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907243
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:頸椎の前方椎間固定術,椎体亜全摘手術は広くなされているが,偽関節や骨癒合遷延も5〜20%にみられる.この偽関節・骨癒合遷延に対して骨移植しないで棘突起ワイヤリングによる固定を9例に行った.平均2年2カ月の追跡調査で7例は術前に移植骨と椎体間にみられたレ線透亮像が消失し骨梁も連続して骨癒合が完成した.骨癒合が得られなかった2例については,前方固定後長期間経過していたこと,1例はワイヤリングの方法が悪く技術的な問題があったこと,もう1例は移植骨が圧潰・消失しており母床にも骨形成(硬化像)のみられなかったことなどが原因と考えられた.
以上の経験より頸椎前方固定術後の偽関節,骨癒合遷延に対する骨移植を行わない棘突起ワイヤリングは,適応を選べば小さな侵襲で良好な結果が得られることがわかった.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.