Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―主題とパネル演題を中心に(第29回日本脊椎外科学会より)
椎弓根スクリュー固定による頚椎後弯の矯正
Cervical Pedicle Screw Fixation for Correction of Cervical Kyphosis
庄野 泰弘
1
,
鐙 邦芳
1
,
伊東 学
1
,
小谷 善久
1
,
三浪 明男
1
Yasuhiro Shono
1
1北海道大学大学院医学研究科運動器再建医学分野
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University Graduate School of Medicine
キーワード:
cervical kyphosis
,
頚椎後弯変形
,
cervical pedicle screw fixation
,
頚椎椎弓根スクリュー固定
,
posterior correction surgery
,
後方矯正固定
Keyword:
cervical kyphosis
,
頚椎後弯変形
,
cervical pedicle screw fixation
,
頚椎椎弓根スクリュー固定
,
posterior correction surgery
,
後方矯正固定
pp.411-416
発行日 2001年4月25日
Published Date 2001/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903249
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:頚椎椎弓根スクリューを用いて矯正固定術を実施した頚椎後弯変形42例につき検討した.椎間可動性があり,柔軟性の高い後弯変形25例に対しては,後方法単独による再建術を行った.後弯変形が強固で椎間可動性が乏しい17例には,前方・後方両進入法による全周性の骨切除と椎弓根スクリューによる矯正固定を実施した,後方矯正固定単独群では,26.4°の後弯が5.8°に改善し,前方・後方矯正固定群では,後弯31.9°が0.4°に矯正され,両群とも良好な後弯変形の矯正が得られた.全例で骨癒合が得られ,implant failureはなく,スクリュー刺入に伴う脊髄,血管損傷等,重篤な合併症はなかった.椎弓根スクリューを使用することで,椎間可動性のある比較的柔軟な後弯変形では,後方矯正固定単独で良好な変形矯正が得られる.高度変形や椎間可動性の乏しい強固な変形に対しては,全周性の解離と前方・後方矯正固定の併用が有効である.また,本法と後方除圧術は同時に実施可能で,後弯変形の矯正は除圧効果を高める.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.