Japanese
English
シンポジウム 腰椎変性疾患に対するspinal instrumentation―適応と問題点―
腰椎後方固定術後におけるpedicle screw周囲のclear zoneの推移と意義
Clinical Course and Significance of the Clear Zone around the Pedicle Screws on the Radiograph after Posterior Stabilization
徳橋 泰明
1
,
松崎 浩巳
1
,
石川 博人
1
,
若林 健
1
,
岩橋 正樹
1
,
石原 和泰
1
Yasuaki Tokuhashi
1
1日本大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
pedicle screw fixation
,
椎弓根スクリュー固定
,
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
pseudoarthrosis
,
偽関節
Keyword:
pedicle screw fixation
,
椎弓根スクリュー固定
,
osteoporosis
,
骨粗鬆症
,
pseudoarthrosis
,
偽関節
pp.1255-1263
発行日 1997年11月25日
Published Date 1997/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902298
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抄録:50歳以上の不安定性を伴う腰椎変性疾患に対するpedicle screw fixation施行177例からpedicle screw周囲のX線透亮像(clear zone)の推移と意義について検討した.その結果,スクリュー周囲のclearzoneは術後6カ月で72例(40.7%)にみられ,多椎間固定,70歳以上,骨萎縮度の進行例で高率に発生した.発生部位は頭側端ないし尾側端の固定端に集中していた.最終観察時(術後2~9年)のclear zone陽性率は24例13.6%で偽関節例12例中11例(91.7%)が含まれ,clear zoneは骨癒合不全の大きな危険信号であった.一方,術後6カ月の時点でclear zone陽性の約2/3が骨癒合の進行とともにclear zoneが消失したことから,clear zoneの存在が必ずしも偽関節を意味せず,存在自体よりもclear zone発生後の増大あるいは消失の推移がより重要であった.また,clear zoneの推移と骨癒合の結果から骨萎縮度1度までは現在のスクリューシステムで十分対応可能と考えられた.
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