Japanese
English
臨床経験
長管骨病的骨折に対するハックステップ髄内釘の経験
Huckstep Intramedullary Nail for Pathologic Fractures of Long Bones
崎原 宏
1
,
小川 正三
1
,
三須 一雄
1
Hiroshi Sakihara
1
1永寿総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Eiju General Hospital
キーワード:
ハックステップ髄内釘
,
Huckstep intramedullary nail
,
長管骨病的骨折
,
pathologic fracture of long bone
Keyword:
ハックステップ髄内釘
,
Huckstep intramedullary nail
,
長管骨病的骨折
,
pathologic fracture of long bone
pp.97-100
発行日 1988年1月25日
Published Date 1988/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907768
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抄録:長管骨骨幹部病的骨折4例に対するハックステップ髄内釘による固定術を報告する.症例1は72歳の男性で右上腕骨の骨髄腫λ型,症例2は59歳の女性で左大腿骨の乳癌の転移,症例3は74歳の男性で左大腿骨の肺癌の転移(偏平上皮癌),症例4は54歳の女性で両側大腿骨の乳癌の転移である.術後3週で全身状態不良のため死亡した症例4以外はADLの改善をみた.従来行われていたキュンチャー釘等は回旋力に対して弱かったが,1967年ハックステップ等によって開発された髄内釘は①螺子を通す事により回旋力を含めた固定性が良い,②螺子の刺入の手技もジグアームを用いる事により複雑ではない,③チタン製であるため手術野で髄内釘が切断できる,④病巣部が拡大した時でも再手術で螺子を刺入する事で対応できる,等の利点がある.以上から私達は予後が比較的長いと予想されるものに対してハックステップ髄内釘は良い手術法と考える.
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