Japanese
English
論述
転移性骨腫瘍による長管骨病的骨折に対するEnder法について
Ender Nailing for Pathological Fractures by Metastatic Bone Tumor
徳橋 泰明
1
,
中辻 清員
1
,
川野 壽
1
,
大幸 俊三
1
,
鳥山 貞宜
1
Yasuaki Tokuhashi
1
1日本大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University School of Medicine
キーワード:
エンダー法
,
Ender nailing
,
転移性骨腫瘍
,
metastatic bone tumor
,
病的骨折
,
pathological fracture
,
判定基準
,
score assessment
Keyword:
エンダー法
,
Ender nailing
,
転移性骨腫瘍
,
metastatic bone tumor
,
病的骨折
,
pathological fracture
,
判定基準
,
score assessment
pp.135-143
発行日 1989年2月25日
Published Date 1989/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908027
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抄録:転移性骨腫瘍による長管骨病的骨折ならびに病的骨折予防に対するpalliativeな手術法としてEnder法がある.今回,Ender法を施行した長管骨病的骨折20名,22肢(大腿骨19肢,上腕骨3肢)について手技ならびに成績について検討した.病巣掻爬に加えてのキュンチャー+セメント固定などのradicalな方法,Ender法以外のpalliativeな方法に比べて手術侵襲は少なく,除痛率も他の方法と遜色なかった.しかし,荷重歩行可能率は18.2%と他の方法よりも低かった.ピン挿入部の疼痛,ピンのdistalおよびproximal migrationなどの合併症も手技上の工夫により減少できた.手術適応については予想される予後が6カ月以内としてきたが,あらたに判定基準を考案し10点満点中5点以下を本法の適応とした.以上の結果より,Ender法は手術時期,手術適応を選べば患者の自然経過を短縮しない手術法として整形外科におけるターミナルケアーの有用な一つになりうると考えられる.
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