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手術手技 私のくふう
大腿骨遠位部の転移性骨腫瘍に対するハックステップ髄内釘による膝関節固定術
Closed Method of the Knee Arthrodesis Using the Huckstep Intramedullary Nail in Femoral Metastasis
高木 信博
1
,
松田 雅彦
1
,
川路 博之
1
,
加藤 博文
1
,
松木 達也
1
,
蓮池 尚文
1
Nobuhiro Takaki
1
1市立酒田病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Sakata Municipal Hospital
キーワード:
Huckstep intramedullary nail
,
ハックステップ髄内釘
,
knee arthrodesis
,
膝関節固定術
,
metastatic bone tumor
,
転移性骨腫瘍
Keyword:
Huckstep intramedullary nail
,
ハックステップ髄内釘
,
knee arthrodesis
,
膝関節固定術
,
metastatic bone tumor
,
転移性骨腫瘍
pp.1351-1356
発行日 1996年12月25日
Published Date 1996/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902057
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抄録:予後不良と判断した大腿骨遠位部の転移性骨腫瘍に対して,ハックステップ髄内釘による膝関節固定術を試み,良好な結果を得たので報告する.症例は,73歳男性,56歳女性の2例で,原発巣はそれぞれ,胃癌,腎癌であった.手術はいずれも,腰椎麻酔下に施行された.大腿骨遠位部の骨転移巣は放置し,また同部を展開することなく閉鎖的に,ハックステップ髄内釘を大腿骨近位部から𦙾骨骨幹部まで挿入することが可能であった.手術時間と出血量はそれぞれ,3時間30分,340mlと2時間40分,950mlであった.術後,疼痛の改善と下肢の支持性を再獲得できた.
この方法は,低侵襲性であり,全身状態の悪化した,ある程度予後不良な症例の場合にも適応が可能で,大腿骨遠位部の転移性骨腫瘍を伴った単発性または多発性の骨転移患者のQOLの維持に有用な手術法の一つである.
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