Japanese
English
論述
大腿骨転子間内反骨切り術における内方移動の効果
The Effect of Medialization on Intertrochanteric Varus Osteotomy of the Femur
鷲見 正敏
1
,
司馬 良一
1
,
廣畑 和志
1
Masatoshi Sumi
1
1神戸大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Kobe University
キーワード:
大腿骨内反骨切り術
,
varus osteotomy of femur
,
内方移動
,
medialization
,
変形性股関節症
,
osteoarthritis of hip
Keyword:
大腿骨内反骨切り術
,
varus osteotomy of femur
,
内方移動
,
medialization
,
変形性股関節症
,
osteoarthritis of hip
pp.573-579
発行日 1987年5月25日
Published Date 1987/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907623
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抄録:[目的]大腿骨転子間内反骨切り術(以下内反骨切り術)における遠位骨片内方移動の股関節症に対する効果について検索した.[対象]5年以上22年(平均10.5年)の追跡調査を行った内反骨切り術の中から内方移動を行わなかった12関節と1cm以上行った44関節を対象とした.[方法]日整会評価での改善点数(調査時と術前の差),X線像では骨頭の臼による被蓋の程度,みかけの頸体角,圧縮骨梁中心線と垂線のなす角について検討した.[結果]内方移動1cm以上の群での改善点数は内方移動0cmの群より低かった.骨切り術の結果を左右する他の因子(年齢,病期,術後年数,被蓋度)に差はなかったが,内方移動1cm以上の群では頸体角の増加・圧縮骨梁の垂直化がみられた.[結語]内反骨切り術において内方移動を大きく行う(1cm以上)と,長期的には頸体角の増加・圧縮骨梁の垂直化をきたし,内反効果が減少すると考えられる.
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