Japanese
English
特集 頸部脊椎症(第12回脊椎外科研究会より)
頸椎症性脊髄症に対する棘突起縦割法脊柱管拡大術
Double Door Laminoplasty through Longitudinal Slitting of the Spinous Process for Cervical Spondylotic Myelopathy
黒川 高秀
1
,
津山 直一
2
,
田中 弘美
1
,
町田 秀人
2
,
中村 耕三
2
,
飯塚 正
2
,
星野 雄一
2
Takahide Kurokawa
1
1東京大学医学部附属病院分院整形外科
2東京大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, The University Branch Hospital, Faculty of Medicine, University of Tokyo
キーワード:
脊柱管拡大術
,
enlargement laminoplasty
,
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
棘突起
,
spinous process
Keyword:
脊柱管拡大術
,
enlargement laminoplasty
,
頸椎症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
棘突起
,
spinous process
pp.483-490
発行日 1984年4月25日
Published Date 1984/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906958
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
緒言
頸椎症性脊髄症には,脊柱管の狭窄範囲が広いために,充分な除圧をはかるには施術範囲に制約のない後方侵襲の方が好ましい例がある,そのような例は椎弓切除術の欠陥を克服する目的で考案された脊柱管拡大術のよい適応である.小山・服部ら1,2)の創始したこの術式は,近年平林の片開き式脊柱管拡大術3)をはじめ多くの変法が提案され実際に試みられている4〜8).棘突起縦割法9)はそのひとつであるが,長い棘突起を正中部に残す点と,椎間に可動性を残すか骨片で棘突起を連結して固定するかを自由に選ぶ点とに特微がある.以下は頸椎症性脊髄症に対して行ったこの方法の短期成績に関する考察である.検討すべき主要な問題は,第一に後方除圧術として神経学的障害に対する充分な効果があがっているか,第二に温存した棘突起および骨片による椎間固定に破綻を生じていないかである.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.