Japanese
English
論述
いわゆる先天性橈骨頭単独脱臼の臨床像
Clinical Feature of the So-called Congenital Radial Head Dislocation.
荻野 利彦
1
,
石井 清一
1
,
薄井 正道
1
,
三浪 明男
1
,
福田 公孝
1
,
加藤 貞利
1
Toshihiko OGINO
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Hokkaido University, School of Medicine
キーワード:
先天性橈骨頭脱臼
,
congenital radial head dislocation
,
脱臼
,
dislocation
Keyword:
先天性橈骨頭脱臼
,
congenital radial head dislocation
,
脱臼
,
dislocation
pp.439-445
発行日 1982年5月25日
Published Date 1982/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906541
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緒言
先天性橈骨頭脱臼の中には,脱臼が単独で出現する場合と,同一上肢の奇形を伴って出現する場合がある.後者の場合は橈骨小頭脱臼を上肢先天性奇形の部分症と理解すると,その成因は先天性である確率が高い.しかし,橈骨頭脱臼が単独で出現した場合,先天性か,外傷性かの鑑別はしばしば困難である.研究者によっては単独の先天性橈骨頭脱臼の存在そのものを疑問視しているものもある2).一方,治療については,早期に手術を行うべきであるという考え8)と,本症に対しては手術はすべきでないとする考えがあり9,11),未だに議論のあるところである.著者らは,いわゆる先天性橈骨頭単独脱臼の臨床像の特徴を明らかにする目的で,本疾患の臨床像とX線像の分析を行った.また,未治療例の予後調査を行い,本疾患に対する手術療法の適応について検討した.
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