Japanese
English
臨床経験
先天性橈骨頭単独脱臼を伴った13q-症候群の1例
A Case of 13q-syndrome with Congenital Radial Head Dislocation
日高 康博
1
,
政田 和洋
1
,
川端 秀彦
1
,
露口 雄一
1
,
廣島 和夫
1
,
小野 啓郎
1
,
大谷 和正
2
Yasuhiro Hidaka
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
2泉佐野市民病院小児科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
13q-症候群
,
13q-syndrome
,
バンド染色
,
differential staining
,
先天性橈骨頭脱臼
,
congenital radial head dislocation
Keyword:
13q-症候群
,
13q-syndrome
,
バンド染色
,
differential staining
,
先天性橈骨頭脱臼
,
congenital radial head dislocation
pp.205-210
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908715
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抄録:先天性橈骨頭脱臼を伴った13q-症候群の1例を報告した.本症候群に先天性の橈骨頭脱臼を伴う症例の報告は,見あたらない.本症候群は,鼻背突出,巨大耳介,鎖肛,母指の低形成などを伴う染色体異常であるが,バンド染色にて確定診断が可能であった.本症例に見られた先天性の橈骨頭脱臼は片側性の前方脱臼であり,回内制限が強い点で従来報告されている先天性橈骨頭脱臼とは相違していた.回内制限が強いため,生後2歳10ヵ月で手術を行ったが,骨間膜の肥厚と緊張が最大の整復障害因子であり,骨間膜を切離することにより橈骨頭の整復が可能となったが整復位を保持するためには,さらに橈骨の回内骨切り術を追加する必要があった.その結果,回内回外は,術前-70°,90°から術後-10°,90°と改善した.
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