特集 Multiply operated back
総括/再手術例の検討—Love法を中心に—の部
津山 直一
1
,
酒匂 崇
2
Naoichi TSUYAMA
1
,
Takashi SAKO
2
1東京大学医学部整形外科学教室
2鹿児島大学医学部整形外科学教室
pp.334-335
発行日 1981年4月25日
Published Date 1981/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906320
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このセクションでは,椎間板ヘルニアに対するLove手術後の多数回手術症例について報告討論された.
各演者の発表内容の要旨は表のとおりである.対象症例は過去10年〜20年にさかのぼり調査され,手術はほとんどLove法に準じて行われているが,山口大では主に骨形成的椎弓切除が行われ,Love法に比較して不良症例は少ないとの事であつた.再手術の原因としては,ヘルニアの再発,新生,とりのこし,術後の癒着,狭窄,不安定性等が多いが,各施設により不良原因の分析はかなり異なつている.重労働者では不良症例が極めて多いとの意見もあつた(北野病院,松下),手術回数は2回が最も多く,最高は4回が少数あつた.再手術による症状の改善率は明確に述べない人が多かつたが,癒着は不良(北野,茅ケ崎市立),椎間板狭小の著しいあるいは不安定性のある場合は固定術の併用で良好(茅ケ崎,横浜市立大),salvage手術としては後側方固定が良い(虎の門)との意見である.河端氏は,Love手術は安易に行うべき手術ではなく,術前の慎重な検討,適応の厳選,手術手技の熟練等が不良症例を減少すると強調した.
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