論述
Love手術後愁訴再発例の検討
三原 茂
1
,
安達 清治
,
麻生 英保
Shigeru MIHARA
1
1長崎原爆病院整形外科
pp.601-612
発行日 1972年8月25日
Published Date 1972/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904718
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はじめに
当科開設以来10年間における腰部椎間板障害の手術症例は237例で,手術法としてはほぼ半数の124例に対してLove法が行なわれている(第1表).この数字はLove法の有用性を物語るものであつても,各手術法の優劣を示すものではないことをあらかじめおことわりしておきたい.われわれは過去の経験と諸家の業績を参考として,開設以来本症に対する手術の基本的方針としてLove法を採用し,症例を重ねて来たために結果としてこのような件数になつたものと思われる.しかしながら次第に臨床経験を重ねるにつれ,Love法にもおのずから限界のあることを知るとともに,一方では手術適応の拡大と,本症の手術成績を一層向上させる意図のもとに前方固定術を採用し,現況では両術式がそれぞれの適応決定のもとにほぼ相半ばして実施されているのが実情である.
しかし本稿では今日までわれわれが行なつて来たLove法の症例についての反省と検討を加えてみたいと思う.
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