特集 脊椎分離症・辷り症
総括/各種手術法の比較の部
津山 直一
1
,
小野村 敏信
2
Naoichi TSUYAMA
1
,
Toshinobu ONOMURA
2
1東京大学医学部整形外科学教室
2大阪医科大学整形外科学教室
pp.314-316
発行日 1982年4月25日
Published Date 1982/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906525
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この研究会の最後のセッションでは,同一の術者,同一の施設,あるいは関連グループにおいていくつかの手術術式が行われてきた場合に,それらの術式の適応や成績を比較することを目的として掲げ,6題(演題Ⅷ-1は欠演)の発表が行われた(別表).
成尾氏(成尾整形外科病院)の術式選択法は,分離症ではヘルニアの合併例またはdiscogram上変性像を認めpain response陽性であれば原則として前方固定術を行い,椎間板が正常,Kellgren's test陽性で保存的治療で治癒しなかったものには分離部骨移植術が行われている.辷り症では異常可動性のあるものには原則として前方法,椎間板にfibrosisのみられる辷り症性狭窄症には広範囲椎弓切除術が行われ,この適応による術後2年以上経過した37例では他覚的にgood以上が81%,自覚的には91%以上の満足度を得たと報告した.
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