臨床経験
当科における先天性橈尺骨癒合症—その合併症と治療を主として
前田 敬三
1
,
三浦 隆行
1
,
駒田 俊明
1
,
千葉 晃泰
1
,
木野 義武
2
Keizo MAEDA
1
1名古屋大学分院整形外科
2名古屋掖済会病院整形外科
pp.53-59
発行日 1978年1月25日
Published Date 1978/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905650
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はじめに
先天性橈尺骨癒合症は,その原因として内因説,外因説のいずれもがとりざたされ,最近は,染色体の異常10),家系内発生2,4,14,15,19)との関連から内因説が重要視されている.しかし,これら成因に興味が持たれる一方,私達整形外科医がさらに関心を持ち苦慮している問題は当然ながらその治療においてである.前腕回旋障害の処置における考え方が諸家において未だ流動的であるのは決定的な解決法がないためであろう.私達も,これまでの経験を振り返つて2,3の反省と考察を加えて,この疾患に対する今後の方針を見出すための参考としたい.
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