調査報告
頸椎後縦靱帯骨化の疫学調査
手束 昭胤
1,2
Akitsugu TEZUKA
1,2
1徳島大学医学部整形外科学教室
2手束病院
pp.45-52
発行日 1978年1月25日
Published Date 1978/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905649
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はじめに
頸椎後縦靱帯骨化症例は1960年の月本の報告を嚆矢として,最近特に本邦において報告例が増加している.一方欧米における報告例は少なく,Japanese diseaseとも呼ばれている.
私共も過去約13年間に本骨化を183例(男120例,女63例)を経験し,その中64例に対し,観血的治療を適用してきた(第1図).しかし未だその成因,病態,治療に関しても多くの未解決な問題が残されている.一咋年4月,本骨化が整形外科方面で初めて厚生省特定疾患(いわゆる難病)調査研究疾患とひて採用せられ,種々の角度より研究されつつあり,その成果が大いに期待されるところである.今回,私は本研究の一環として,発生頻度,性比,年齢等についての疫学調査を行なつたので,その結果を報告する.
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