Japanese
English
症例報告
先天性橈尺骨癒合症の治療経験
Two Cases of Congenital Radio-ulnar Synostosis
薩摩 真一
1
,
小林 大介
1
,
横山 公信
1
Shinichi Satsuma
1
1兵庫県立こども病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe Children's Hospital
キーワード:
congenital radio-ulnar synostosis
,
先天性橈尺骨癒合症
,
treatment
,
治療
,
ideal corrective position of the forearm
,
前腕の理想的矯正位
Keyword:
congenital radio-ulnar synostosis
,
先天性橈尺骨癒合症
,
treatment
,
治療
,
ideal corrective position of the forearm
,
前腕の理想的矯正位
pp.1319-1323
発行日 2001年11月25日
Published Date 2001/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903419
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抄録:手術的に治療されADLの改善が得られた先天性橈尺骨癒合症の2例につき報告する.症例1は7歳男児.生後6カ月頃より右上肢の動きがぎこちないことに両親が気付いた.両側の先天性橈尺骨癒合症と診断されたが本人および両親が治療を希望したのは小学校入学後であった.手術は右側に対して癒合部での回旋骨切り術を行った.症例2は12歳女児.6歳時,友人に右前腕の動きの悪さを指摘されたが自覚的な不自由さもなく,両親も気付かなかった.9歳ごろに習字を習うようになって不便になり,当科を初診し初めて診断がついた.治療は症例1と同様,癒合部での回旋骨切り術を行いADLの改善を得た.本疾患を骨切り術により治療する場合,矯正後のideal positionが重要である.これは個々の病態や生活様式を考慮に入れる必要はあるが,実際には軽度回外位に矯正すれば十分なADLは獲得できると思われた.
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