カラーシリーズ 手の外科・9
手の炎症性疾患
田島 達也
1
1新潟大学整形外科
pp.570-573
発行日 1976年7月25日
Published Date 1976/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905366
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手の領域には頻発する外傷を誘因とする化膿炎がしばしばみられる.ただし最近有効な抗生剤の使用により,手掌から前腕に波及するような重篤な化膿性結合織炎は殆んどみられなくなった.指遠位部の化膿炎は瘭疽panaritium, felonと呼ばれる.慢性関節リウマチは手関節および指関節(DIP関節罹患はまれ)を最もしばしばおかす.一方リウマチ性腱鞘炎も少なくない.結核性手関節炎や腱鞘炎もなお往々みられる.その他狭窄性腱鞘炎や石灰沈着性腱炎のような物理的,化学的炎症の発生もこの領域に特徴的といえる.
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