臨床経験
小児に発生した浸潤性脂肪腫の1症例
藤内 守
1
,
桧沢 一夫
1
Mamoru TOUNAI
1
,
Kazuo HIZAWA
1
1徳島大学医学部第一病理学教室
pp.550-553
発行日 1976年6月25日
Published Date 1976/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905364
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緒言
脂肪腫は良性軟部腫瘍の中では最も多い腫瘍であるが(1600例/8086例,遠城寺ら1)),大部分は成人の皮下脂肪組織に発生する.これに対して,小児や深在の軟部組織に発生する脂肪腫には,通常の脂肪腫とは異なつた特殊の形態と増殖様式を示す脂肪芽腫,浸潤性脂肪腫,血管脂肪腫など種々の腫瘍がみられる.私達は1歳7ヵ月,女児の左側胸部の深部軟部組織に発生し,特異な組織像を呈した先天性の浸潤性脂肪腫を経験したので報告する.
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