論述
脳性麻痺足変形の治療—尖足変形の治療を中心に
安藤 忠
1
,
高松 鶴𠮷
1
,
佐竹 孝之
1
,
松本 信輔
1
Tadashi ANDOH
1
1足立学園整形外科
pp.221-229
発行日 1975年3月25日
Published Date 1975/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408905149
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
足運動は,主として二つの後足部運動軸,すなわち矢状面の運動を規定するankle axisおよび水平面の運動を司どるsubtalar axisによつて定まり,従つてこの点から足関節および距骨下関節を支配する下腿三頭筋の様態は,後足部の運動,ひいては足部変形を決定する重要な因子となる.
脳性麻痺(以下CPと略)足変形の基本には,この下腿三頭筋のDysfunctionがあり,それによつておこつた後足部の拘束状態を基本因子として,体重の負荷,内,外反筋の異常性,関節固定力の脆弱性などが加わり,中足部,前足部の偏位が強制され,種々の足変形が結果されるにいたる.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.