論述
慢性関節リウマチにおける足のレ線学的変化について
武部 恭一
1
,
細見 壮太郎
1
,
小林 郁雄
1
,
柏木 大治
1
Kyoichi TAKEBE
1
1神戸大学整形外科学教室
pp.991-996
発行日 1973年12月25日
Published Date 1973/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904919
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慢性関節リウマチは多発性関節炎を主病像としており,手部12)のみならず,足部にも炎症が高頻度に発生する3〜6).しかしながら,足部の障害は手部のそれに比し,歩行時痛がない限りは日常生活動作に支障をきたすことが少ないためか,疼痛や変形により歩行が困難になつてはじめて治療の対象となることが多く,その初期の病態は充分に把握されていない.
我々は今回,慢性関節リウマチ患者の足関節ならびに足部のレ線像を観察して,本症にしばしば認められる骨侵蝕像(bone erosion)1)の好発部位ならびに発生頻度を調査し,その病理解剖学的意義について考察したので報告する.
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