臨床経験
慢性関節リウマチの膝関節のレ線像変化について
池田 一郎
1,2
Ichiro IKEDA
1,2
1国立療養所近畿中央病院整形外科
2附属リハビリテーション学院
pp.351-354
発行日 1974年4月25日
Published Date 1974/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904981
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慢性関節リウマチ(以下RA)は,関節を場としておこり慢性で常に進行的な炎症である.概して手指などの小関節を初発とし,それらの関節の疼痛,腫脹,変形などは日常よく経験するところである.しかし一方,大関節である膝関節もよく罹患し腫脹,疼痛を訴えて外来に受診する症例も決して少くない.むしろ坐位,立位などの特殊な生活様式をもつ日本においては,膝の機能障害を来した症例の生活の場における苦痛は少なからざるものがある.手関節,手指,足指などと異り強直,脱臼などの変形を来すことは少いが,整形外科的見地よりみれば,この罹患した膝関節の治療は今後の課題である.
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