臨床経験
AOI Compression plateの臨床応用—その3.前腕骨骨幹部骨折に対する経験
鳥潟 泰仁
1
,
山田 勝久
1
,
永田 覚三
1
,
宝積 豊
1
,
小林 昭
1
,
山口 智
2
,
林 輝明
2
Yasuhito TORIKATA
1
1横浜南共済病院整形外科
2横浜船員保険病院整形外科
pp.671-677
発行日 1972年8月25日
Published Date 1972/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904728
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はじめに
前腕骨々幹部骨折は前腕の解剖学的,機能的特殊性より難治な骨折の一つとされ,観血的療法を必要とする場合が少なくない.とくに両前腕骨々折に対する観血的療法として,従来,Eggers plate,Küntscher髄内釘,Kirschner鋼線,rush pin等多種多様の固定材料を組み合わせた幾多の方法が諸家により考案されてきた.そのうちでも椀骨にEggers plate,尺骨にKüntscher髄内釘を使用する方法が比較的良いとされ,今日広く用いられているようであるが,固定性の強固さ,前腕回旋運動の維持という面で今一つ問題がある.
1963年Müller一派により開発されたAO法は,近年,本邦においても杉本,宮城,棈松,角南らにより紹介され,その報告例も次第に増加しつつある現状である.われわれは第19回東日本整形外科学会シンポジウムにおいてdouble angled hip plateの使用経験を,第372回整形外科集談会東京地方会において十字plateの使用経験を報告した.
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