視座
Forestier病の古いレ線写真
青池 勇雄
1
1東京医科歯科大学整形外科学教室
pp.417-418
発行日 1972年6月25日
Published Date 1972/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408904692
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古い話で恐縮であるが,昭和13年頃(1934),研究のために集めていた老人の脊柱のなかにすごい変形性脊椎症のような脊柱があつた.頸椎から腰椎まで全般にわたつて,椎体の前面にゴツゴツと骨棘ができており,レ線写真で広範囲に前縦靱帯が骨化しているものである.SchmorlとJunghansの有名な脊柱の病理の著書にこれと非常によく似た写真が載つていて,高度の変形性脊椎症として取り扱われていたので,そのようなものかと思つてそれ以上深く追求しないで終つた.
この脊柱はあとで鋸で縦割りしたが,骨化部分が普通の大腿骨などの骨皮質よりも遙かに硬くて切るのに難儀した.
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