Japanese
English
症例報告
Forestier病に対する徒手的理学療法の経験
Experience performing manual physiotherapy for Forestier's disease
永井 豊美
1
,
八木 柚香里
2
,
松枝 重樹
3
,
古賀 秀作
4
Toyomi NAGAI
1
,
Yukari YAGI
2
,
Shigeki MATSUEDA
3
,
Shusaku KOGA
4
1京都逓信病院リハビリテーション科
2京都逓信病院耳鼻咽喉科
3京都逓信病院内科
4山王病院リハビリテーションセンター
キーワード:
Forestier病
,
クリニカルリーズニング
,
リスク管理
Keyword:
Forestier病
,
クリニカルリーズニング
,
リスク管理
pp.604-609
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201918
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要旨 【目的】手術が非適応となったForestier病における嚥下障害・発声障害に対して,徒手的理学療法の介入により機能改善がみられたため,考察を交えて報告する.【症例および経過】81歳の男性で,主訴は嚥下困難であった.他院にて入院・加療していたが,ADL機能低下・嚥下機能低下の改善目的で京都逓信病院へ転院され,理学療法と言語療法の開始となった.病名は誤嚥性肺炎,廃用症候群,Forestier病,陳旧性心筋梗塞などであった.開始当初は廃用症候群に対する理学療法のみであったが,言語聴覚士からの相談の結果,嚥下障害・発声障害に対して理学療法士による徒手的理学療法の介入となった.実際の徒手的理学療法の介入には多くのリスク管理を要しながらも,頸部に対する徒手的理学療法を実施し,最終的にはお楽しみ程度の嚥下が可能となり,自宅退院となった.【考察】Red flagsを有する症例への徒手的理学療法は本来禁忌であることが多いが,慎重なリスク管理を行うことで可能な場合もある.
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