Japanese
English
特集 切断
両下肢切断の理学療法
Exercises for bilateral AK amputee
鈴木 康三
1
Kozo SUZUKI
1
1大阪鉄道病院リハビリテーション室
pp.261-266
発行日 1974年4月15日
Published Date 1974/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100816
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はじめに
支持性と推進力を失った両下肢切断者は,切断前とはうって変って行動範囲が限定されてしまう.本来の下肢機能を義足に代え,体幹は,動的にも静的にも適応する能力をつけ,その行動範囲を拡げるようにしなければならない(図1).両側下肢切断者は,一側下肢切断者と異なり切断原因が相違する.両側下肢切断は鉄道事故,産業災害,交通事故,戦傷と外傷に起因し,末梢循環障害,悪性腫瘍,先天性奇形などによる切断は少ない.働きざかりの男性が圧倒的に多く一側下肢切断では幼児期から老年期にわたり,比較的女性も多く含まれている(表1,図2),ゆえに,これからのべる運動療法のアプローチも,一側下肢切断と比較して,運動練習,義肢適合,心理・社会適応にユニークな方法が行われると同時に問題点を提供してくる.両側下肢切断でもとくに運動療法の困難な両大腿切断についてのべる.
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